たまには何か統計学の話題をだそう、と言うことでチェビシェフの不等式を紹介します。
確率変数$X$に対して、$\mu=E(X)$, $\sigma^2=V(X)$とすると、次の不等式が成立します。
$$
P(|X-\mu|\geq k\sigma) \leq \frac{1}{k^2}
$$
この式の便利さはどんな確率変数についても成立する点にあります。
もっとも、確率変数が従う分布がわかっていれば、これよりはるかに正確に見積もることができます。
ただ、実際の運用上、これは正規分布だとかこれは一様分布だとか何かしら保証されていることは稀で、
正確な分布はわからないけど、標本平均と標本分散だけは取れてて、
平均から大きく外れる確率をざっくり見積もりたいと言う場面は実際にあるのでそのような時に使えます。
(分布の大まかな形から正規分布だとか仮定してしまうことも多いのですが。)
参考文献 : 基礎統計学Ⅰ 統計学入門 (東京大学出版会) P104 5.4 チェビシェフの不等式