とあるSDKを使って実装している処理で、利用しているAPIのエラーが頻発するようになり、
エラーが起きたらリトライする処理をスクラッチで作る必要があったのでその時の実装をメモしておきます。
今回は利用しているSDKのメソッドにリトライ処理が内包されておらず、
気軽にライブラリを追加できる環境でもなかったのでスクラッチで実装しましたが、
通常は他の手段がないか探すことをお勧めします。
例えば、requestsのようなライブラリは引数でリトライ回数を指定できますし、
世の中にはリトライを行う専用のライブラリなども転がっています。
この記事のコードはそれらが使えなかった場合の最後の手段です。
実際の処理はお見せできないので、サンプルとして一定確率(80%)エラーになる関数を作っておきます。
import numpy as np
def main_function():
num = int(np.random.choice([0, 1], p=[0.8, 0.2]))
return 1/num
さて、これを成功するまでリトライする関数を作ります。
実装するにあたって定めた要件は以下の通りです。
– 規定回数リトライする。(今回は5回と定めました。)
– 初回の実行と合わせて、実際に実行を試みるのは、{1+リトライ回数}回。
– 発生したエラーは都度表示する。
– 規定回数全てエラーになったら、最後に発生したエラーを呼び出し元に返す。
– エラーから次のリトライまでは、1秒,2秒,4秒,8秒,…と間隔をあける。
書いてみたのが次のコードです。
from time import sleep
max_retry_count = 5 # リトライ回数
for retry_count in range(max_retry_count+1):
try:
print(main_function()) # 実行したい処理
break # 成功したらループを抜ける
except Exception as e:
print(e)
if retry_count == max_retry_count:
print(f"規定回数({max_retry_count}回)のリトライに失敗しました。")
raise
# {2^リトライ回数}秒待ちを入れる
dely = 2**retry_count
print(f"{dely}秒後にリトライします。{retry_count+1}/{max_retry_count}回目。")
sleep(dely)
2回のリトライ(3回目の試行)で成功すると出力は以下のようになります。
division by zero
1秒後にリトライします。1/5回目。
division by zero
2秒後にリトライします。2/5回目。
1.0
最後まで失敗すると以下のようになります。
division by zero
1秒後にリトライします。1/5回目。
division by zero
2秒後にリトライします。2/5回目。
division by zero
4秒後にリトライします。3/5回目。
division by zero
8秒後にリトライします。4/5回目。
division by zero
16秒後にリトライします。5/5回目。
division by zero
規定回数(5回)のリトライに失敗しました。
---------------------------------------------------------------------------
ZeroDivisionError Traceback (most recent call last)
in
7 for retry_count in range(max_retry_count+1):
8 try:
----> 9 print(main_function()) # 実行したい処理
10 break # 成功したらループを抜ける
11 except Exception as e:
in main_function()
3 def main_function():
4 num = int(np.random.choice([0, 1], p=[0.8, 0.2]))
----> 5 return 1/num
ZeroDivisionError: division by zero
ちゃんとエラーになりましたね。