MeCabの設定ファイルや辞書、ツールの配置場所をコマンドで取得する

発端としては、MeCabをより理解するために、自分でユーザー辞書を作ってみようとしました。そのためドキュメントの単語の追加方法のページを参照しました。
参考: MeCab: 単語の追加方法

そこには以下のコマンドが載っていました。

% /usr/local/libexec/mecab/mecab-dict-index -d/usr/local/lib/mecab/dic/ipadic \
-u foo.dic -f euc-jp -t euc-jp foo.csv

早速これを試そうと思ったのですが、自分の環境に /usr/local/libexec/mecab/ ディレクトリがありませんでした。

色々探し回った結果、偶然、
/usr/local/Cellar/mecab/0.996/libexec/mecab/mecab-dict-index
というパスにこのコマンドがあるのを見つけたのですが、本来はどういう手順でこれを見つけられるのかな?と思って調べた結果が今回の記事です。

結果としてわかったのは、 mecab-config というコマンドで、設定ファイルや辞書ファイル、そして今探してた辞書のコンパイルコマンドなどのコマンドの配置場所がわかるということです。

mecab-config のドキュメントを探したのですが、公式サイトではこれに関連する記述は見つかりませんでした。

そのため、とりあえず –help をつけてみたのですが、使えるオプションが羅列されただけだったので

$ mecab-config --help
Usage: mecab-config [OPTIONS]

Options:
  [--cxx]
  [--prefix[=DIR]]
  [--exec-prefix[=DIR]]
  [--libs]
  [--cflags]
  [--dicdir]
  [--libexecdir]
  [--sysconfdir]
  [--libs-only-L]
  [--libs-only-l]
  [--inc-dir]
  [--help]
  [--version]

実際にこれらのオプションをつけて動かした所、とくに dir と付いてるオプションをつけると必要なディレクトリの場所がわかることが確認できました。
例えば以下の通りです。

# 設定ファイル(つまり mecabrc) のある場所
$ mecab-config --sysconfdir
/usr/local/etc

# 辞書が配置されている場所
$ mecab-config --dicdir
/usr/local/lib/mecab/dic

# 辞書コンパイル等のコマンドの配置場所
$ mecab-config --libexecdir
/usr/local/Cellar/mecab/0.996/libexec/mecab

最後の、–libexecdir 引数をつけて実行した結果の場所に目当ての mecab-dict-index などのファイルがあります。

$ ls /usr/local/Cellar/mecab/0.996/libexec/mecab
mecab-cost-train  mecab-dict-index  mecab-test-gen
mecab-dict-gen    mecab-system-eval

この他にも辞書の配置場所がコマンドで取得できるというのは非常に便利ですね。実はローカル(Mac)とサーバー(AWS EC2)など、辞書の配置場所が違うケースがあります。デフォルトの辞書を使う場合は問題無いのですが、NEologdなどを使う場合は、辞書の配置場所によってコマンドを変える必要がありました。それが次のように統一したコマンドで呼び出せるようになります。

$ mecab -d `mecab-config --dicdir`/mecab-ipadic-neologd
# 次の書き方でも可
$ mecab -d $(mecab-config --dicdir)/mecab-ipadic-neologd

これは非常に便利だ、と思ってPythonでも同様の書き方をしようとすると、こちらはエラーになります。次のコードは動きません。

import MeCab

# 次のコードは動かない
MeCab.Tagger("-d $(mecab-config --dicdir)/mecab-ipadic-neologd")
# 以下のコードも動かない
MeCab.Tagger("-d `mecab-config --dicdir`/mecab-ipadic-neologd")

どうしてもPythonコード中で mecab-config –dicdir を使って自動的に辞書のパスを取得したい場合は、 os か subprocess などのモジュールを使ってコマンドを走らせ、その結果を取得して Taggerの引数の文字列に埋め込む必要があるようです。例えば次のようにするとできます。

import subprocess
import MeCab


dicdir = subprocess.getoutput("mecab-config --dicdir")
tagger = MeCab.Tagger(f"-d {dicdir}/mecab-ipadic-neologd")

これでローカルで開発して、辞書の配置場所が違うようなサーバーで動かすプログラムを作る場合も、共通のコードで動くようになります。

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