確率分布の尖度

前の記事の確率分布の歪度に続いて、もう一つ確率分布の形状を表す指標を紹介します。
それは尖度(せんど、kurtosis)という指標です。

これは確率分布関数の鋭さを表す指標で、尖度が大きければ鋭いピークと長く太い裾を持った分布を持ち、
尖度が小さければより丸みがかったピークと短く細い尾を持った分布であるという事が判断できます。
出典:Wikipedia – 尖度

これは次の式で定義されます。($X$:確率変数、$\mu$:期待値、$\sigma$:標準偏差)
最後に3を引いているのは、正規分布の尖度が0となるように定義するためです。

$$
\beta_4 = \frac{E[(X-\mu)^4]}{\sigma^4} – 3
$$

尖度が正ならば、その分布は正規分布よりも尖った分布になります。
(通常の山が一つある形の分布であれば。)

計算は歪度の時と同様に、分子の$E[(X-\mu)^4]$の計算がポイントになりますが、
期待値の線形性により次のように計算できます。

$$
\begin{eqnarray}
E[(X-\mu)^4] &=& E[X^4 – 4X^3\mu + 6X^2\mu^2 – 4X\mu^3 + \mu^4]\\
&=& E[X^4] – 4\mu E[X^3] + 6\mu^2 E[X^2] – 3\mu^4.
\end{eqnarray}
$$

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